ローズヒップオイル=カニナバラ果実油
由来
カニナバラ果実油は、バラ科植物ロサ・カニナ(カニナバラ)の花が咲いた後につく果実(ローズヒップ)から得られる植物油です。カニナバラは、ドッグローズ(イヌバラ)やヨーロッパノイバラとも呼ばれています。
ヨーロッパから西アジアにかけて自生しているカニナバラの果実は、豊富なビタミンを含有しており、フルーティーな香りとほんのり甘酸っぱい味わいが特徴です。気軽に天然ビタミンを補給できるメリットもあり、ヨーロッパを中心に古くから乾燥したローズヒップ果実のハーブティーを飲用する習慣があります。
第二次世界大戦中、ドイツ海軍の海上封鎖によって柑橘類の輸入ができなかったイギリスでは、ビタミンCの貴重な摂取源としてローズヒップを積極的に採取し、そのシロップを子供に提供していたと言われています。
ベネフィット
ローズヒップはハーブの中で最もビタミンCの含有量が多く、生の状態ではレモンの約20〜40倍だと言われています。その形が手榴弾に似ていることから、「ビタミンCの爆弾」と呼ばれることもあります。
カニナバラ果実油の脂肪酸組成の約80%が、美容効果の高い必須脂肪酸リノール酸とリノレン酸によって構成されています。人の肌に馴染みやすいオレイン酸の含有量も多いため、ナチュラルスキンケアのエモリエント剤として重宝されています。豊富なビタミンC以外にも、ビタミンA前駆体のβ-カロテンやビタミンB群が数多く含有されています。さらに、その不鹸化物には抗酸化性に寄与するトコフェロール(ビタミンE)やカロテノイド(リコピン)が発見されています。
肌との相性が良いとされるカニナバラ果実油には、閉塞性により皮膚の水分蒸発を抑え、皮膚に柔軟性を与え、滑らかに整える保湿機能があります。また、肌のツヤや紫外線ダメージケアへの寄与も注目されています。
カニナバラ果実油は20年以上の使用実績があり、上限なく肌の表面に塗布する医薬部外品や化粧品に配合することや、直接肌に使用することも可能で、とても安全な植物由来成分だと考えられています。医薬部外品原料規格2021にも収載されており、皮膚や眼への刺激性がほとんどありません。
エシカルスタンダードへの準拠
ロサ・フェアは、サステイナブルな自然環境で育っているローズヒップを使用しています。トレーサビリティが管理された環境で、手作業による収穫と、コールドプレスによる抽出が行われています。